慣れれば軽楽ツエルト泊。ひとりツエルト設営法&立ち木活用法

ツエルト泊を始めた最初の山が鳳凰三山。ツエルトを立て慣れるまでに苦労しました(笑) しかし、慣れてしまうと300g以下でテントの「軽さ」が「テント泊の魅力」が手に入る。誰にでもオススメはできませんが、興味のある人はトライしてみる価値はあると私は思います。

7月中旬、晴天。南アルプスのドカンとデカい山並みに感動の一泊二日。初日は青木鉱泉からドンドコ沢伝いに滝を見て鳳凰小屋でツエルト泊。深夜小屋を出て夜明けをオベリスクにて迎え、観音岳、薬師岳の天空歩きを満喫してまいりました。

今回の山行ルート

初日:①海老名~青木鉱泉~鳳凰小屋(ツエルト泊/小屋泊)

翌日:②鳳凰小屋~地蔵岳オベリスクでご来光~③観音岳~薬師岳~青木鉱泉

鳳凰三山はこんなお山…Wikipediaより

山梨県の南アルプス北東部にある3つの山の総称である。後述の通り、鳳凰山とはどの山を指すのか歴史的には諸説あったため、地蔵岳・観音岳・薬師岳の3山の総称として特に鳳凰三山とも呼ばれる。南アルプス国立公園内にあり、日本百名山、新日本百名山、新・花の百名山および山梨百名山に選定されている。 ウィキペディア標高: 2,840 m 初登頂: 1904年 山脈: 赤石山脈山系: 赤石山脈初登頂者: ウォルター・ウェストン

今回も平日登山サークルのみんなとの一泊二日の山行。

南アルプスと聞くと、すこし山をかじり続けた90年代は、北アルプスに比べて整備がされていなくて上級者なイメージでした。

青木鉱泉から沢をまたぎながら美しい緑の中を進む
青木鉱泉からドンドコ沢ルート。沢をまたぎながら美しい緑の中を進む

キチンと整備の北アルプスと比べて、南アルプスはワイルドでそれが良いという噂をツエルト泊で確かめてきました。

この鳳凰三山は案内もしっかりしていて(百名山で人気があるためかもしれませんが)、危険は感じませんでした。

青木鉱泉から地蔵岳へ向かう途中の南精進ヶ滝への分岐
青木鉱泉から地蔵岳へ向かう途中の南精進ヶ滝への分岐

今回も平日登山サークルのみんなとの一泊二日の山行。

青木鉱泉からドンドコ沢ルートで鳳凰小屋(標高2,400m)コースタイム4時間20分で標高差1362m

南精進ヶ滝
南精進ヶ滝

鳳凰小屋まで眺望はなく、滝が心の支え。

とはいえ、滝を見るには降りて登って一苦労…。そしてまた登る…となり、ふたつ目、三つ目はパスして、

一番デカいという五色ノ滝。

五色ノ滝
五色ノ滝

おおお!スゲエ。青空なら更に際立ったでしょう。
ドンドコ沢からは南精進ヶ滝、鳳凰の滝と白糸の滝、五色ノ滝と滝が連なりますが、最後の五色ノ滝が一番立派らしいですよ。

ようやくたどり着いた鳳凰小屋

サイドポケットにはネギ
サイドポケットにはすき焼き用ネギ

小川の流れる粋な山小屋 鳳凰小屋

鳳凰小屋 昔ながらの山小屋という感じ。
鳳凰小屋 オイルランプのともる昔ながらの山小屋という感じ。

鳳凰小屋のホームページからも昔ながらの歴史ある山小屋という感じを改めて感じます。

小屋のわきを沢が流れ、林の中にテン場、食事をするテーブルがあって…水の流れる音と木々に囲まれた山小屋。小川が流れるって、あまりないのではないでしょうか。季節によっては花に囲まれる小屋だそうで、季節ごとに変わる花の楽しみが小屋泊に彩を添えてくれそうです。

受け付けは若い兄さんでした。古いながらも柱がしっかりしてて、薄暗い小屋の中で電球の灯りに床があめ色に光ってた。ストーブがあったり、何十年も変わらない景色なんだろうな。

正直、新しく、きれいな小屋ではありませんが、大事に長く使われてきた山小屋で、一番山を身近に感じられる山小屋かな。

ツエルトは非常用。一度も使っていない

同行したメンバーは小屋泊でしたが、私はツエルト泊にトライしてみました。ずっとツエルトは持ってはいましたけど、完全に非常用というか、敷物兼ポンチョ的な存在。携帯も気まぐれで、ツエルトで実際に泊まったことはなかったんです。何かあったときに、「コレ、使って」とサッと出せたらカッコいいかな…と思って買ったけど、自分で積極的に使うことはしないアイテムでした。だって、眠れなかったらイヤじゃないですか(笑)

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↑透湿性の高い素材で作られた高級ツエルト。だが、ベンチレーションは意外と小さく、結露するときはすると、渋谷ファイントラック東京ベースの店員さんは告白してた。ドライレイヤーで有名なファイントラック。シャレたツウならアライよりこちらかな?

ツエルト泊初挑戦に超ピッタリな鳳凰小屋テントサイト

今回の鳳凰小屋テントサイトは山小屋のすぐ裏がテントサイト。木々に囲まれて風が弱そう、ペグも刺さりやすい平らなテントサイト。当日の天気が悪かったり、ウマくツエルトが張れなかったら、仲間のいる山小屋泊に逃げ込めばいい。

鳳凰岳テン場
鳳凰岳テン場。奥の黄色がワタシのツエルトで悪戦苦闘中。

鳳凰小屋のテントサイトは木々に囲まれて平で張りやすい。

鳳凰小屋は事前にツエルト泊しやすそうな条件、防風、周りの木々、ペグが刺さりやすい、水はけが口コミで分かっていました。

テントサイトは小屋のすぐ裏。林に囲まれています。眺望はありませんが、下は細かい砂地で凹凸が少なく、風もさえぎられて絶好のテントサイトでした。

しかし!ツエルトはカンタンではなかった。

アライテントホームページより

A:ツェルト用ポール B:フレーム受け C:張り綱 D:ツェルト本体 E:ベンチレーター F:ペグループ(4箇所)※

アライテントホームページより

↑この、ポールを立てるのが難しい。ひとりでやる場合、ポールが倒れて延々とイライラする(笑) イライラしない、確実な方法が…↓

ひとりでスムーズにツエルト設営をする手順

帰宅してからこのアライテントホームページのツエルト設営法を知ったのですけど₍マヌケ)公式の立て方が二人なわけ?ちょっとその時点で一人で使う人はどうすんのよと難易度の高さを突き付けられていました。慣れてしまえば何とかなるもので、この鳳凰小屋を含めて、私が一人で何度もポールを倒して悪戦苦闘の末に編み出したやり方は…₍やや大げさ₎

①ツエルト四隅をペグダウン

②たてたいポールの左右の張縄の長さを合わせる。張縄の長さをポールの2倍にするとポール1:張縄2:ペグからポール距離√3となり、ポールを垂直に立てると懐かしの3角形の定理を実証となる。何も考えずにポールで長さを測れるのがポイント。

③ペグダウンしたツエルトの両角から左右等間隔で調整した張縄を先にペグダウン。

④ポールと張縄を結ぶ。カチャリとつくカラビナがあると早い。ポールを立てる角度はツエルト側に倒れるように100度くらいにしておくと、張縄がピンと張って自立するので、そこにツエルトをつないで片方が自立。

反対側も同様にし、最終的にポールを地面に対して直角になるように軸足を移動して張縄のテンションをあげる。バランスが保たれないと崩れるので4本の張縄のテンションが均一になるように注意。仕上げはサイドの張縄を張り、内部空間のスペースを確保。

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↑ストック利用者は買う必要なし。

前後の立ち木を利用できる場合

↓これは前後に立ち木がある極めてまれなケース

ツエルト設営中のワタシ
何とかポールは立てられたところ。

前後の立ち木を利用して楽をしようと考えた。利用する立ち木同士を結ぶライン上と、ツエルトの頂点が重なるようにツエルト4隅をペグダウンし、前後の立ち木に張縄を高さを考慮しつつ張る。

賢そうに見えて、初めに記した基本的なひとりの張り方ができなくて、何とか張らねばと考えた末の、苦肉の策でした(笑) ツエルトはホント、何度も張らないと、張れない。上の写真はワタシが夕飯前に苦労して張っているのをリーダーが撮ってくれていたもの。この鳳凰の後、3回くらい海や山で張って、普通に張れるようになりました。ものすごいシンプルですけど、ごまかしがきかないので、庭や公園、などで練習をお勧めします。当然、テントサイトには早めに到着してくださいね。

ツエルトとロープワーク

ツエルト用の張縄を購入、あとはカラビナを使うだけでロープワークはできなくても大丈夫です。もちろん、できると何かと便利ですが、カラビナでカチャリとでできると、暗くても、雨が降っていて早く入りたい時も確実です。おかげでストレスなくツエルトが張れますが、ロープワークが覚えられません(笑)

↑フライがあると結露が減る…が、重量は増え、軽いテントに近づく。

山小屋でスキヤキ!

設営後、ごはんです!

夕食はスキヤキ!
夕食はスキヤキ!

食材をみんなで分担して担ぎ上げ、今夜は呑むよ~(笑) それがあるから頑張れたかな。Mさんにはサイドポケットにネギ入れてもらいました。ネギ臭が不評でしたけど、コレがないとねぇ。

鳳凰小屋は森の中の小屋でパーティが集える木のテーブル、椅子が点在してスキヤキしやすかったです。みんなに分担して持ってもらった生卵、肉、長ネギ、スキヤキのタレ、酒で豪華に呑みました~

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↑あえて二枚組にすると、重ねて持っていき、一枚はフタ、食材置き場になる。なお、食材置き場はプレートの入っているプラケースも活用できる。使い捨てのアルミ鍋を活用すると、洗うことで環境汚染を防ぐこと、鍋の持ち主の負担が減るメリットがある。特に焦げたりすると悲惨。

スキヤキについて詳しくはコチラのブログで。

日没後の鳳凰小屋
日没後の鳳凰小屋

翌朝の天気は晴れ。ご来光をオベリスクで見るため、早めの就寝。

400gのパーソナル空間。

私はツエルト、ほかのメンバーは鳳凰小屋泊。

お酒と疲れ、スキヤキ旨かったーと寝酒してぐっすり寝ました。星は見えなかったかな。

それもそのはず、夜更けに雨がバーッと降りました。しかし、ツエルトはワタシの睡眠を雨から守ってくれました。そして、結露もほとんどなく、ツエルトでも大丈夫じゃんと、この夜の記憶がこの後のツエルトメイン利用者を決定づけたのは間違いありません。

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帰宅後のツエルト 気軽に洗え、撥水も復活。

モンベルの雨具用の洗剤をおふろの残り湯に入れて、じゃぶじゃぶ。撥水材をバケツでコートしてポタポタ干しました。丸ごと気軽に洗えるのはツエルトならでは。軽さ第一ではありますが、緊急時のお守り、防寒具としても使えることを考えると実に役立つアイテム。小屋泊と絡めて選択肢の広がるのがツエルトだと思います。

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ツエルト撤収し、オベリスクの夜明けを目指した2日目はコチラ

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