世界最軽量シルクインナーシーツで+5.3℃。わずか120g
インナーシーツはご存知ですか?シュラフ、寝袋がお布団なら、シーツに当たるのがインナーシーツ。素肌が直接、シュラフに、山小屋なら貸出の毛布に触れないのできれい好き、アレルギーもちの方も安心の快眠アイテムで、山小屋泊の新たな必需品になりつつあります。
もくじ
- 1 知らない?実は歴史あるインナーシーツのcocoon社
- 2 重量たった110g 一般的コットンTシャツは200g
- 3 +5.3℃の効果をモンベルのシュラフでイメージ
- 4 その名はCOCOONのエクスペディションライナー
- 5 cocoonのインナーシーツは素材だけで19
- 6 エクスペディションライナーの国内取り扱い情報2020秋
- 7 エクスエディションライナーの大きさは330㏄お茶のペットボトルと同じくらい
- 8 SMX-RS1&SMX-RS2 計測
- 9 SMX-RS1と2を広げてみた。
- 10 SMX-RS1とSMX-RS2を重ねて比較
- 11 防寒に効く+5.3℃の根拠
- 12 山小屋泊に携帯
- 13 買った後のお手入れ、洗濯方法
- 14 ビビイ+夏用寝袋+シルクインナーで春の避難小屋は凌げるか?
知らない?実は歴史あるインナーシーツのcocoon社
世界的に有名インナーシュラフの老舗という、オーストリアCOCOON社の山用シーツを取り寄せてみました。いつもの寝袋に加えて、このエクスペディションライナー(インナーシーツ)を使うと防寒温度+5.3℃で、重さが110gと聞いたのが購入理由。たった110g(SMX-RS1)ほどで寝袋を買い替えずに防寒できるなら…と購入してみたのでした。

重量たった110g 一般的コットンTシャツは200g
なに?110g⁈ ちなみにTシャツ一枚が200gでしょう?そんなに軽いの?大きさは?

大きさは缶コーヒーより大きく、小柄なペットボトルくらい。手に取ると、お。軽いという印象。右がレギュラーサイズSMX-RS2で120g、中央が女性用といわれるSMX-RS1で110g。収納サイズはほぼ変わりませんね。10gの差はワタシ、両手に持っても差を感じられません。ちなみに更に大きいSMX-RS3がXLサイズになり、130g。
この重さ、サイズならどなたでも、デイバックでも携帯用シーツとして持ち運びしやすいですね。
+5.3℃の効果をモンベルのシュラフでイメージ
5.3℃も上がるなら、いつも使う寝袋の快適睡眠適正温度を5℃下げてもイイってこと?
シュラフには夏用~厳冬期用までいろいろ。こちらは最も多くの登山者が買うであろうシュラフ、定番中の定番、モンベルのアルパインダウンハガー800。一般的には♯3、快適温度5℃を購入する方が多いと思います。
対応温度領域チャート(yamahackより)。

シルクインナーシーツ保温効果でワンクラスアップ
この快適温度5℃が更にインナーシュラフで+5.3℃保温効果が高まるなら、0℃くらいでも大丈夫という事。そうなると、ひとつ上のクラス♯2と同じということになる…!
重さで追ってみますと、アルパインダウンハガー800♯3は528g、♯2は712g。♯3にcocoonの山用インナーシーツ120gを足した方が軽いし、買い換えるコストが浮く。
信じがたいほどの絶大な効果です。100%の効果は期待しすぎでしょうが、かなり効果は期待しての購入です。
ワタシはこの夏、夏用に、世界で一番軽いポーランドのシュラフを入手。280gと超ウルトラライトですが、快適温度13度と寒さには弱い。そんな夏用シュラフに防寒効果のあるインナーシーツと組み合わせ、防寒保険を掛けたいのでした。
その名はCOCOONのエクスペディションライナー
COCOON コクーン Mummy Liners 100%リップストップシルクはCOCOONが開発したリップストップナイロンを100%シルクに織り込んだ強靭なマミーライナーです。初のエクスペディション仕様のマミーライナーで従来のシルクより倍以上の強度を誇ります。
■サイズ:215×85cm
■重量:120g
■素材:100%リップストップシルク
A&Fホームページより引用
A&Fホームページ には山仲間の言っていた110gが無い。本家COCOONホームページを探すと…ありました。

本家にはSMX-RS1、SMX-RS2、SMX-RS3と3種あり、110gはSMX-RS1とわかる。海外サイトによってはこのSMX-RS1をwomen’s modelと販売しているサイトもありました。サイズは200㎝×80㎝。
cocoonのインナーシーツは素材だけで19
cocoon社はインナーシーツのトップメーカーという話なのですが、全く知らなかった私(;^ω^) どんなメーカかなと、ホームページを見ますと、インナーシーツは素材だけで19種。更にマミー型と封筒型、サイズ違いとものすごいラインナップ。世界一というのも納得です。
これだけのラインナップは素材ごとの特性があるからとの事。防虫素材、フリーズ素材などもあり、驚き。シルクだけで4種もある。矢印が山用です。デザインも美しいものが多く、国内のインナーシーツとは大違い。エジプト綿のインナーシーツは夏場は気持ちよさそうです。プレゼントにも喜ばれそうです。
エクスペディションライナーの国内取り扱い情報2020秋
コレだけのラインナップがあるのですが、実物を置いてあるお店すら国内にはほとんどないようで、しかたなく私が個人輸入したのは2019年夏。当時、Webで検索をかけたところ、コクーン社のエクスペディションライナーの取り扱いはA&F社とムーンライトギアのみでしたが、売り切れが多かったのです。当時はAmazonで19,070円(19/7/9)で販売されていました。2020夏、Amazon、楽天共に取り扱い店舗が広がり、一時はcocoon正規取扱店のA&Fと同じ12,100円で販売されていましたが、9月以降、品切れがほとんどで、かなり高騰しているようです…。
実は私も仲間の分なども含め、欧州から取り寄せていたのですが、欧州でも品切れしていました。世界的にコロナの関係で需要が高まったのがあるのかもしれません。
エクスエディションライナーの大きさは330㏄お茶のペットボトルと同じくらい

およそ2週間で到着。ついでにナルゲンのフラスコ、ドイターのウエストポーチ、カラフルなカラトリーも関税のかからない程度に注文。
SMX-RS1&SMX-RS2 計測
エクスペディションライナーは超軽い!SMX-RS1と SMX-RS2の違いは赤い収納袋COCOONの上の小さな表記size2 size1くらい。
赤い袋の黒い印字はは擦れには弱いらしい。他の方のブログでは剥げていました。

ホントかよ?と秤で測りました。ふつうのTシャツは200gだそう。
SMX-RS1は110g、SMX-RS2は120gと袋込みの重さでホームページスペック通りでした。
この軽さが他のインナーシーツと比べて圧倒的。インナーシーツで検索していただくとわかりますが、400gを超えるモノも多いのです。
海外サイトのおすすめランキングを見てもこのエクスペディションライナーが最軽量で総合おすすめイチバンになっていました。
Best Sleeping Bag Liners of 2019 ←アイスランドのギアサイト
日本のCAMPHACK←メジャーなアウトドアサイトのインナーシーツ特集にも出ていますが、なぜか120gの圧倒的な軽さを紹介しない。

SMX-RS1と2を広げてみた。
収納袋が本体と縫い付けられているのでなくさなくていい。それにしても薄い!薄すぎでは??現時点で出たり入ったりするときに切れないかちょっと不安。

ほら、スケスケですよ(笑) でも、サラサラと肌触り良く、息を吹きかけても息が抜ける感じはしない。シルクのスカーフほど柔らかく伸縮性はない。 リップストップシルクですか?だいぶ引っ張りには強い印象。

サラッとしているのでスルリと入ることができました。幅は必要十分。ワタシ、身長170㎝、87㎏、TシャツはXLボディ。肘がもう少しよゆうがあってもイイかなという気はしますが、たいていの山登りをする方の体形には余裕ありでしょう(笑)
伸縮性はやはりあまりないですが、足元は足を組み替えたりストレスなくできます。縦に長いのでフルに頭からフルフェイスでかぶっても170㎝には余裕。
SMX-RS1とSMX-RS2を重ねて比較
せっかくサイズ違いがあるので、SMX-RS1とSMX-RS2を計測。広げてテキトーに重ねただけではほとんど差がわからないが、端と端を固定してくらべると…

長編側スペック通り約15㎝の差。差がわかりやすいようにタオルをひいています。

幅もスペック通り。長さの違いが一番広いところの位置の違いになっています。身長170くらいで細身の方なら男性でもSMX-RS1でイイかも。
防寒に効く+5.3℃の根拠
Added Temperature加算温度とは?
スリーピングバックを普通に使用した場合と、COCOON®商品をスリーピングバックにライナーとして使用した場合とのスリーピングバッグ内の温度差を表したものです。例えば、100%シルク素材のCOCCON®商品をライナーとして使用すると、しない場合よりスリーピングバッグ内の温度が5.3℃上がります。この結果はREIのQuality Assurance Laboraypry(品質保証研究室)のテストで証明されています。
色々やっている結果なのでしょうが、実際に使って、効果を体感して今後の使用経過を後日述べたいと思います。
山小屋泊に携帯
9/24紅葉の始まりかけた鹿島槍ヶ岳小屋泊にマイSMX-RS2を初携帯。元より山小屋の毛布が気になるほどの潔癖症ではありませんが、マフラーがわりに携帯。

山仲間の声 実際に入ってみてもらった感想
- こんなに薄いのに温かい。夏用寝袋、秋の紅葉時期は寝袋をどうするか悩むので110gならば欲しい!(A子さん)
- …山小屋の毛布はチクチクするだけでなく、何かかゆくなるし、埃っぽくてイヤ。ちょっと肌が敏感なのでシルクインナーシーツがあれば安心(B姐さん)これは多くの女性が賛同。
- ハイシーズンの山小屋混雑の布団シェア時、知らないオジサンの足が触れるかと思うとゾッとする。コレは精神的にかなり効くし、ムカデとか蟲も入ってこれなそう!(Cお嬢)
- 夏はインナーシーツだけで涼しく寝られそう。また、山頂等、暴風時には首に巻くとかなり違う。マフラー、ビバークなど緊急時に効果的。何より軽いからイイ(ワタシ)
買った後のお手入れ、洗濯方法

汚れが気になったら洗いましょう。おしゃれ着シルク用の洗剤で、30℃以下でやさしく手洗いです。実際に洗ってポイントまとめました→シルクのインナーシーツの洗い方
ビビイ+夏用寝袋+シルクインナーで春の避難小屋は凌げるか?
予想を超えて冷え込んで…2度はダメでした。良い子はマネしちゃいけません。

道具の適切な選択、使用は、身をもって判断できる体験がなければできない!というポリシーのソロ実験
快適な眠りはまずは背中、マット。背中からの冷えが対処できないと寝袋の快適温度はアテにならんと思いました。
やはり、厚みのあるウレタン系かな。
“世界最軽量シルクインナーシーツで+5.3℃。わずか120g” に対して5件のコメントがあります。
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