ツエルトの最大の魅力はコンパクトで軽いということ。できるだけ快適に過ごす工夫をまとめました。青い袋に入っているのがツエルト一式。500㏄のペットボトルと見比べると1リットルの牛乳パックくらいかな。汎用円柱スタッフバックのSSがピタリ。
常用のトレッキングポール2本をポールとして使うので、テントポールが不要で荷物の負担は非常に軽くなります。
ツエルト一式の中身。ツエルト本体、アルミ製のペグ8本、張縄、木製クリップ、園芸スコップ、ビニール袋。
木製クリップはベンチレーターを全開にするため、前後2ヶ所用。園芸スコップはツエルトの回りに雨除けのミゾを掘るためとペグの予備も兼ねて持って行っています。
100均のモノで軽いです。ビニール袋は使用後の泥付きのペグをそのまま入れるため。
ペグ打ちハンマーは持たず、石やスコップの平たい部分を押し当てて打ちます。石などでたたくと曲がってしまいますよ。
左がツエルト、オーソドックスにストック二本で建てただけ。ツエルトは3度目くらいから簡単に建てられましたが、初めはストックを自立させることが難しかったです。
ツエルトは練習しておかないとイザというときに焦るし、強度が無くて倒れたりして最悪です。でも、慣れてしまえば大丈夫。
むしろ毎回工夫して張る楽しさと軽さがイイとおもえる。右は2人用古いIBSアルパインテント。ポールをいれるだけ。コツもいらずにたちます。
ソコソコ天井も高く、このモデルは荷物を前室に置けて快適。しかし…重い2.6キロ。近年はオートキャンプ以外では出番なし。
快適テントポイント①張る場所。
テントサイト=テン場選びですが、初心者、ツエルト使用者は山小屋の近くのテン場。まずは逃げ込めるところがあるテン場からスタートする。なにしろ、自然は初心者にも容赦ない。寒さと浸水はホントやばい。
テン場が決まったら、地面の形状に注意。張る場所が選べるようならば水が流れる道、くぼみに張らない。やや丘っぽいところは浸水しにくい。
水がたまるところは細かな土がたまっているところ。出発までの天気を考慮して張る。水浸しのテントはかなりキビシイです。
私は薄い銀マットを床面全面に広げて壁面にヘリを載せるようにして最悪の事態に備えています。ウルトラライトならサバイバルシートをひく人もいますね。
快適テントポイント②入口の向き
テントの向きは入口が風下になるように張る。そうしないと出入りで入り口が開くときに内部に風が入って吹っ飛ぶ。あまりに容易に飛び焦ります(笑) 意外と重要なことです。
雨、結露に対してはフライシートが有効ではあるが、フライが風で飛ぶのが怖いし、張り縄の装備品が増えるのが嫌で二度とも携帯せず。多分もう使わない。
強風下での実験。ビニール傘では厳しいくらいの風です。この風ならツエルトはやめて山小屋を選択するのが安全でしょう。
せっかく来たのでツエルト張りの練習というより訓練(笑)になりました。このくらいの風になると普通のペグを地中に打つだけでは飛びます。結構大きな石を使ってなんとか張れました。風上側から風によって強く変形。
風向きが変わるたびに顔に壁がボンボンと当たる。実験的に空間確保のためツエルト内にテントのフライ用ポールを入れてみたのが上の画像。左右の空間がかなり確保されて安定感が出ました。
ベンチレーターに新聞紙を入れてあるのは、強風でベンチレーターが閉じてしまうのを防ぎ、換気のため。クリップで留めるほうがスマートかな。
↑透湿防水素材を用いた現代ツエルト。
快適テントポイント③しっかりペグ、張縄を張る
ツエルトで快適に過ごすにはしっかりとペグを打ち、張り縄が緩まない様にする事が大事。ポールがない分、空間確保のために重要です。
ツエルトの四隅もぬかりなくペグダウンしておかないと風でめくりあがります。サイドに張縄をつけて引っ張ると左右に空間が延ばされて壁がパタパタと体に付きにくくなくなるります。
サイドに引っ張るための張縄の取付はツエルト内側からコインを当てて、外側から細引きで結ぶと簡単にできます。しかし、あまり引っ張りすぎると低い天井が余計低くなるのでほどほどに。
快適テントポイント④防水対策
雨の対策として防水スプレーを念入りにやり、ゴアのシュラフカバーを持っていきました。シュラフカバーさえあれば、最悪ツエルトが倒壊してもずぶ濡れにはならない保証が付くので安心して眠れます。
ツェルト底部は基本、どのモデルも全開でヒモで結ぶだけなので、グランドシート などで床からの浸水を防ぐ。アライテントなどには専用もありますが、ブルーシートか、薄い銀マットで対応が手ごろ。
私は薄い銀マットと断熱マットを併用。尾瀬では透明空気マットも使い、寝心地はとても快適。
快適テントポイント⑤気持ちよく寝るにはエアマット
普段の睡眠を考えれば当然なのですが、背中が柔らかく、冷気を遮断してくれるほうが眠りやすい。長年断熱マット派でしたが、最近はエアマットと薄い銀マットの併用が多いです。
断熱マットはエアマットと違って穴が開いて使えなくなることはなく、安いのが魅力でした。
画像で見ると頼りなさげですが、大丈夫です!そして軽い280g。長さ60㎝で細く巻けるのでパッキングも楽。私は薄い銀マットを下にひいて使用。
90キロの体重で5回は使っていますが問題ありません。空気層も6㎝あるので温かく、寝心地は良いです。今後もツエルトと合わせて活用予定です。
空気を抜けばストックと変わらないくらいの長さ60㎝。ザックのサイドに入れています。
快適テントポイント⑥結露対策
冷えた缶ビールには露が付く。テント内部の壁面がそれと同じ状況になって結露が生じてしまうのですが、結露はテント内外の気温差で生まれるので、対策は温度差をなくすためにベンチレーターは全開。
寒くてもやる。それが漢。いや、私は結露が嫌なだけ(笑)。全開を維持するためにベンチレーターをクリップで留めています。
結果として結露はほぼない。夏は虫の侵入対策としてはメッシュを自作(100均の洗濯ネットを切ってクリップで留めるだけ)
快適テントポイント⑦テント外で快適に。
ツエルト、テントが狭いのはしょうがない。だからこそ、テント脇に腰がかけられる岩とか、地べたに座るためのグランドシートがあるといい。星空を見ながら食事して寝るまで眺めればいい。
折り畳みの椅子を持つのもこういう時間を考えるとアリです。テントより軽い分、イスにこだわっても良いですよ。
厳しい環境下でのテント泊をしないのならツエルトでも大丈夫です。快適なテント泊で自然を満喫しましょう!