メスティンは、スウェーデンのアルミ製の蓋つきのやや深い調理器具。取っ手がついていて、蓋の気密性が高く、ゴハンがおいしく炊けるオシャレな飯盒みたいな扱いをされる歴史ある世界的ベストセラー商品。
今まで、パーソナルクッカーはアルミばかり複数使ってきましたが、ホントに良いものなのか?疑って使ってみました。ごはんを外で炊くのって、ちょっとハードルが高いですよね?わざわざ持って登って失敗したら嫌だし、炊くのに時間がかかるし…。ワタシは炊飯は幾度となくやっていて、どんな鍋でもふつうに食べられるレベル。いつもガスを使って炊いてます。火加減、タイミングは経験といえば経験なのですけど、コツもある。
その、炊飯において、メスティンは失敗しらずのカンタン炊飯が可能という。ホントかね???
アルコールストーブ、固形燃料で メスティンは火をつけて燃え尽きたら蒸らしておしまい。ホントかね???何分燃焼とか、沸騰してから何分とかそれすら不問なの?やってみるしかない。
アルコールストーブに30㏄のアルコールで実験
アルコールストーブの性能、固形燃料の性能、炊飯の時の水の温度、外気温、高度…いろいろと条件が異なる中で、火加減ができないアルコールストーブと固形燃料で、火を付けてそのまんまでできるのか???
アルコールストーブはフリマで買った五徳付きのお手製。アルコールの量30㏄は100均で売っているお弁当のタレの容器の容量で7分ほどの燃焼時間。コレで足りるんか?コーヒーを沸かすには十分すぎるアルコール量ではある。30ccは容器が30㏄だから、30㏄にしました。
ガスでの炊飯はまずゴーっと湯を沸かし、蒸気が漏れたら弱火にかえて、そこからチリチリ音がして香ばしい香りになったら蒸らす。しかし、アルコールストーブに火加減はない。ガスでいうずっと中火くらい?ガスと燃焼温度の違いもあるかもしれん。
とにかくやってみるほかない。
コメは一合をペットボトルに入れ、定量の水、1カップを注ぎ、30分以上置いた。ペットボトルに入れたのは山への持ち運びを考えての事。
メスティンへ流し込む
ボトルをさかさまにして回して、メスティンへどぼーっと入れる。さかさまにしないで上澄みの水から入れるとボトルに米が残るので気を付けましょう。
メスティンの内側のハンドルをとめているポッチがちょうど一合の水位に合う。たまたま?かもしれないけど、素晴らしい!これなら米だけ一合が計量できるようにするだけで済む。
風の影響をへらし、燃焼効率を上げるために風防で囲い、着火。アルコールストーブのわきから炎が出たことを確認してメスティンをセット。メスティンの幅とアルコールストーブの炎の直径が近く、炎はメスティンの側面まで上がる。
メスティン内の水が沸騰すると圧が高まって蓋を持ち上げてくるため、探しに探したメスティンサイズのアルミカップに水を入れ、重しとしておいた。
燃焼開始から4分ほどで中は沸いた模様。蓋の端っこから蒸気が漏れ、多少、白濁液が滴った。
飯盒でも、どんな鍋でもここで火加減を弱火に変えるのですが、アルコールストーブに火加減はない。このまま見守るしかないのだけど、落ち着かない。
ガスで炊くときは、強火から弱火にして、ここからが勝負どころで、集中力が高まるところなのです。
グツグツと沸いて、湯気がもれたら弱火にして、数分後にグツグツしなくなり(中の水分がなくなり)、チリチリと音がする、もしくはおコゲの香ばしい香りで消火。
保温ー蒸らし15分という流れで、タイミングを誤るとおいしいご飯は炊けない…と思ってます。
何度も失敗して、ベショベショ、芯の残る米、コゲくさい米、不味い上に焦げた鍋に苦労してきました。
なので、コメを火にかけて、何もしない、できない炊飯は落ち着かない。
メスティンを作るトランギア社はアルコールストーブもまた有名な製品で、アルコールストーブは真鍮製でシブい一生モノ。トランギア社の製品で揃えるのもいいのですが、ワタシのアルコールストーブはどなたかの自作ストーブ。
アルミ缶使用のレシピは多数あるのですが、設計、出来栄えで燃焼効率が大きく異なるのがアルコールストーブ。かつては私も自作したのですが、燃費が悪く、メルカリで買ったこのモデルが五徳付きで軽く、燃費がいい。しかし、火元もおぼつかない個人モノで、火加減もできない、燃焼時間、沸騰時間も気温でバラバラ。そんなんで炊けるのか?ぶつぶつと不安材料を並べてたら、
火が消えてた(笑)
まあ、水温、気温で時間は変わるので、細かく気にすることは無意味ではありますが、
大まかに気温27度、1時間ほど水に浸けて、沸騰4-5分、アルコールストーブの燃焼完了が7分くらいでした。
炊飯の香りはしていたが、おコゲの香りはナシ。不安のまま蒸らしへ。

蒸らしは20分ほど。バスタオルで包みました。お山では手ぬぐいに寝袋がベストです。
放置炊飯のできは?
良さげではあるが…喜ぶのは食べてから。 中央部をぱくり。
おお。意外と大丈夫!水分がやや少なめではあるけど、炊けてる!
しかし、長細いだけに、端っこ、底はどうなんだ?

コゲ付きナシ!綺麗なもんだ(^^) 端っこ、下側はやや水分が多いが、混ぜてさらに蒸らすと均一化して問題ない。
ここで、注意点。ご覧のナイフで混ぜました。後に擦った跡が軽微ですけど残りました。メスティンはアルミなので柔らかく傷つきやすいです。ご注意下さい。
最近、メスティンがあまりに人気のためなのか、生産が追い付かないのか不明ですが、メスティンが品薄で店頭で見かけるのが難しくなっています。何でもかんでもインスタ映え?メスティンごはんの画像が沢山あり、雑誌やネットの特集も多い。
ブランドが大好きな日本人。熱しやすく冷めやすい。山ガールブームからの継続山ガールはわずか1割とか…