かつて大学生ワンゲルで革の重登山靴を履き、その後も4-5足をはき替えてきた経験でベストセラーのキャラバンシューズを分析してみました。
北アルプス、八ヶ岳などの縦走、冬季苗場山にアイゼンを付けて登るなど、やや無茶的な使用もしたうえでのレビューです。
目次
本来、どのような山にどのくらいの荷物を背負うかで山靴は選ぶもの。ですが、ワタシはC1_02でどの山も行ってみました。
こちらがキャラバンで登った山のリストです。
飯盛山、雲竜渓谷の氷瀑、冬山の蓼科山、紅葉の尾瀬、燧ケ岳、夏の硫黄岳ー赤岳縦走、鳳凰山山縦走、根子岳ー四阿山、蝶が岳などなど
振り返ると、冬の-15 ℃の寒さは無茶気味でした。
キャラバンC1_02sのサイズ感
ワタシの脚は甲高幅広。革靴、ランニングシューズ、ビーサンも脚に合わなくて履けない事がありますが、大体3Eの靴なら履ける脚です。
ワタシが問題になるのは幅よりも甲の高さ。下駄の鼻緒は長め。そんな私にキャラバンC1_02sのサイズ感はちょうどいいです。普段の靴のサイズと同じ26.5㎝を選びました。
靴選びの際、靴下が大事。
登山の時に合わせて中厚手で靴選びが基本です。その後、脚に馴染んで柔らかくなってからは五本指のスポーツソックスtabioを一枚で愛用。
山の道具選びの中で一番難しいのが登山靴ではないかと私は思います。自分ルールを決めましょう。
といいますのも、ピッタリと思って買っても履く時間が長くなると痛くなったり、履く靴下でも変わるからです。
そして、更に靴が変わるのがインソールです。
インソールは強力補正器具。
ワタシはキャラバンC1_02sに加えてインソールも同時に購入しました。付属品よりも土踏まずがサポートされて疲れにくくなるんです。
興味のある方は靴購入時に同時チェックすべきです。と、いいますのも、インソールの厚み、形状はインソールごとでかなり変わります。靴同様に試し履きができる店で一緒に相談するのが吉。
今では7色のカラーバリエーションが選べるようになりました。
電熱インソールで寒さ対策。
キャラバンC1_02sの冬の寒さ対策はふつうです。
そこで冬山対策とし、電熱インソール+汎用薄めインソールの合わせ技は冬の八ヶ岳で有効でした。電熱インソールについての記事はコチラ。登山用品としてどのサイトでも見たことがないのですが、超お勧めですよ。
3段階の調節ができる電熱靴下もおすすめ。靴下の方がスイッチの操作、モバイルバッテリーとの接続がしやすくておすすめです。
キャラバンC1_02sの防水・ゴアテックスについて
買ってから丸一年半、二回目の夏山一泊二日まで、12-13回くらいの山登りは全く問題なしだったと思います。浅い小川を渡ったりしてもへっちゃら。
ゴアテックス®メンブレンはさすがだなぁと安心でした。
ワタシ、約90㎏で重たいですから、C1_02s君にはキビシイ条件です。それでも一年半、防水は完ぺきでしたよ。
90㎏以下、月一回の使用頻度なら二年くらい大丈夫だと思います。
ただし、防水スプレーは泥汚れを落とした後にかけておきました。こういうメンテナンスが1年でダメになるか、何年はけるかの違いになります。
ゴアが中で切れたのかなーと思ったのは6夏の八ヶ岳1泊2日硫黄岳-横岳-赤岳縦走の時。初日の雨で、やけに脚が濡れた。
このころ、キャラバン君、こなれて柔らかくなった気がしてたんです。何かが中で切れちゃったのかも?そう考えると合点がいきます。
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滑りやすい?履き心地は…
初心者を対象にしているモデルですから、歩きやすい。ショック吸収に重点が置かれていると思います。
初めてのトレッキングシューズと言う方には硬いと思われるでしょう。
しかし、今まで硬い登山靴、トレッキングシューズを履いてた人には柔らかめに感じると思います。
そして、山を10個も登ると柔らかくなってくる感じはします。
滑りやすいという声がありますが、5-6人で登る社会人登山サークルに参加していて、私だけが滑っているなんてことはありませんでした。
むしろ私は滑ってあまり転ばない方でした。
ただし、山を10個も登ると、靴のソールの角が削れてきて、確かに濡れた時に購入時より滑る…かなという感覚は確かにありましたが、
新品時より時が経てば劣ってくるのはどの靴も同じで、滑らない靴は存在しません。
自分の脚に合うか、お財布に合うか、納得できるかで最終的に決めてくださいね。
靴底を張り替えない登山靴は消耗品です。買い替えの見極めも重要です。
↑無理のない登山は予約から。楽天トラベルでは数多くの山小屋が予約できます。
C1_02sの軽さ
26cm重量:590gは軽いほうです。ゆえに、背負う荷物が軽いならちょうどいいのですが、荷物が重くなると歩きにくくなります。
私的に20キロ超えると歩きにくいかもしれません。
体幹、体重移動、バランス…山登りでは無意識に体が登山中、ずっと続けているので、距離や時間が長くなるとつまずいたり、滑ったりということが増えませんか?
無意識の補正力が疲れで追いつかなくなってバランスを崩す結果になるのかなとワタシは思うようになりました。
やじろべえがバランスをとるように山の中で手足を広げて渡る事ありますよね?その時、靴はある程度重いほうがバランスがとりやすいです。同じ靴でも荷物が重ければ重心バランスは上にあがり、足元でとれるバランス補正力が下がる…
荷物が重くなるなら、重い靴のほうが疲れにくいって事になるんだろうと思うんです。
靴が重いほうがつかれないとはなかなか理解しにくいですけど…もちろん適度に…ですけどね(笑)
逆に、荷物が軽いなら靴も軽いほうがイイ。最適ってことです。もちろん体格も、体幹も、荷物も個人差はありますけど。
私的にはC1-02sではどのくらいの重さが適切なのか。7-8㎏なのかな?新たにシリオのP.F630という登山靴を入手しました。重量:約820g(片足26.0cm)
やはり、テントを担いで山中泊となると、キャラバンより、シリオの革登山靴の方が重量バランス的に歩きやすいです。
C1-02sのグリップ&ソールの張替えができる!
グリップのかなめ、ソール。ビブラムソールが圧倒的な知名度で、使っていないと心配になる人もいるかもしれませんね。
C1-02sはキャラバンオリジナルEVAインソール。でも大丈夫!パーティ内でキャラバンのワタシだけが滑ることはなかったから。
20回山に行くとさすがにソールも摩耗してきて買った当初よりグリップは落ちたかなーと感じますけど、角がしっかりカクっとしているうちは特に大丈夫!
むしろ、お手頃価格に貢献してくれているハズ。
100名山でも多くの方がオリジナルEVAソールのC1-02sで闊歩していますから、ご安心ください。
そうそう、キャラバンでは、ちゃんとソールの張替えもできるのはさすが。こういうのも大事です。
C1_02sの登れる山
先に示しましたように、20回ほど山に入り、感じたのは、一般的にキケン、厳しいという山に行かなければキャラバンC1_02sで十分だということ。
荷物があまり重くなければ…という条件付きですけど、小屋泊なら北アルプス縦走だって問題ないと思います。
キケン、厳しいには低山冬山を入れるか微妙。寒さ対策は命にかかわるので、絶対に段階を踏んで慎重に!私が何とか対策をと探して見つけたのが電熱インソールです。
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キャラバンシューズでも使えるアイゼン
冬山登山には滑り止め、アイゼンが必要です。ゴムの軽アイゼンよりもしっかりした爪がしっかりと雪上でも、表情でも効くのがアイゼンなのですが、高価なアイゼンが多い中、コチラはキャラバンシューズにも適応して、お値段が手ごろな入門的なアイゼンです。実際に個のアイゼンで苗場山の冬季山頂も楽しみましたので、よかったら関連ブログのこちらをご覧ください。
品質の裏付けがあるからベストセラー
キャラバン君もそうですし、もっと高い靴もそう。ゴアはいずれ切れてしまいます。ワタシはC1-02sは私の体重にも耐えてよく持ってくれたと思いますよ。むしろ、トレッキングシューズ入門機種の位置づけでありながら十分な強度があると思います。
こういった防水性、ゴアの強さや、私のようなヘビーなウエイトにも耐えて壊れないからアウトドア専門店でベストセラーになれるのだと思います。